食生活について 7 (牛乳)
脂肪の次は、牛乳について書いてみようと思います。
牛乳は長い間、体に良いと「常識」として信じられていますが、実はそれは
間違いではないか?という疑問を提起してみました。
牛乳が原因と考えられている体の不調を毎回1つずつあげていきます。
最初は、胃腸の不快感との因果関係について書いていきます。
日本人の多くは乳糖不耐症といって、牛乳を消化できません。
乳糖とは、牛乳に含まれている主な糖質(炭水化物)のことで、
グルコースとガラクトースの2つからできていて、この2つに分解することにより、消化が可能になります。
乳糖を、これらの糖質に分解するには、ラクターゼという酵素が必要になります。
ラクターゼは出生直後が活性がピークになり、断乳の頃になると
徐々に減ってきて乳を飲めない体になってきます。
これは成長過程における正常な生理的変化です。
このラクターゼという酵素が少ない状態で牛乳を飲むと乳糖は消化されない
まま大腸に運ばれます。
未消化の乳糖が大腸に到達すると、次のことが起こります。
1)腸内細菌により乳糖を発酵させる。 その結果
・ガス
・二酸化炭素
・乳酸 に変化させる。
2)乳酸の浸透圧作用によって、腸管内に水分を引き寄せる。その結果
・腹部膨満感
・放屁症状
・げっぷ
・水様性下痢 等の症状がでてきます。
小児が腹痛を繰り返す場合は、牛乳、乳製品の摂取をやめて回復の兆しを
見守ってみて下さい。
*「小児の再発性腹痛」をわずらっている子供を対象にした研究がボストンと
サンフランシスコで行われ、その子供たちの約三分の一は、腹痛が乳糖不耐症に
起因しているという結果がでました。